Linux Conference '98 開催趣意書


1991年10月、当時ヘルシンキ大学(フィンランド)の学生であった Linus B. Torvalds 氏は初の Linux 公式バージョンである 0.02 をインターネット 上で公開しました。その後、世界中に散らばる大勢のハッカーが Linus 氏の 元に集い、インターネット上で協力しあいながら Linux カーネルとシステム の開発が続けられました。現在、Linux は GPL (General Public License: Free Software Foundation によって立案された一般公有使用許諾書) に従っ た POSIX 準拠のカーネルとして配布され、誰もが自由に入手し、使うことが 可能になっています。また、Linux カーネルを中核とした多くのシステムが商 用、非商用を問わず開発されており、これらは機能、性能、安定性、経済性、 柔軟性に優れたシステムとして世界的に支持されています。日本においても偉 大なる先人達の普及活動によって草の根的に広まり、現在では商用アプリケー ションが参入可能なまでに Linux システムが広く浸透しています。

しかしながら、Linux 普及するにつれて Linux コミュニティを支えてきた 開発者やその他の貢献者の果たすべく役割がますます肥大化しつつあるのが現 状であり、しかもその役割が非常に多岐に渡るものとなりつつあります。この ような要因から Linux に関わる人々の交流と開発者間の調整がますます重要 になってきていますが、Linux コミュニティの貢献者間の交流および調整は十 分であるとは言えず、また Linux システムに関わる技術や文化が広く一般に 紹介される機会は必ずしも多いわけではありません。

このような現状を踏まえ、日本 Linux ユーザ会 (JLUG) は Internet Week 実行委員会の御厚意により Internet Week '98 内での併設イベントとして 「Linux Conference '98」を企画致しました。

Linux Conference は Linux コミュニティに関わる全ての人々に集まって頂 いて、現状の相互理解と交流の足掛かりを作り、Linux コミュニティとシステ ムの健全な発展を促すために問題点の洗い出しと今後の方向性を話し合うこと を大きな目的と位置付け、またそれによって Linux コミュニティの一般への 認知と広範な範囲での Linux システムの普及を促すことを目指します。内容 としては、国内の Linux 関連プロジェクト、ユーザグループの紹介と報告の 他、著名人による講演、セミナー、そして全体で討議できるセッションを用意 致しました。また、有志によるプロジェクト成果物のデモンストレーションや 協賛各社の展示ブースのスペースも確保しております。

Linux システムとコミュニティに関わる個人と組織の全ての皆様方に是非参 加して頂きたく願っております。また、この趣旨に賛同し Linux Conference に協賛して頂ける団体も募集しております。詳しくは Linux Conference 実行 委員会までお問い合わせ下さい。

日本Linuxユーザ会 理事長: 生越 昌己
Linux Conference '98 実行委員長: 樋口 千洋
Internet Week 98実行委員、Linux Conference '98 実行委員: 佐渡 秀治


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Linux Conference '98 Staff <IW98@linux.or.jp>.